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お酒

■日本酒よくある質問

日本酒に対してのよくあるご質問をQ&Aにて記載いたしました。

Q:日本酒はどうやって保存管理するのでしょうか?

日本酒は、保管時の温度や光に対し極めて過敏に反応しやすいのです。まず1~8℃の冷気温中にあり、温度変化が少なく日光から遮断されていること、明りは必要最低限度とし、殺菌灯、蛍光灯は使用しないのが理想とされます。ほとんどの日本酒はワインとは異なり、コルク栓を使用していないため、酒質管理上高湿度である必要はありません。かえって湿気が多いと、王冠、キャップのサビが生じたり、カビの発生によってラベルの汚損や異臭の原因となりま す。また、横に寝かせて保存する必要もなく、通常は冷蔵庫内に立てておいてよいのです。また、特に香りの変化が早い生酒や、吟醸、またアミノ酸の多いタイプの酒などは細かい配慮を必要とします。

Q:ラベルには銘柄以外に何が書いてありますか?

銘柄のほかに、原材料、製造年月、アルコール分などが記されています。また吟醸酒、純米酒、本醸造酒、生酒、生貯蔵酒などの表示。さらに広く 愛飲されている物については、各メーカー独自のランク付けとして、例えば、特選、上選、佳選などの表示をしている物もあります。これらを参考にすれば、そのお酒がどんなお酒であるかがわかります。ですから、日本酒を選ぶときには、まずラベルをじっくり見ることから始めるのが良いでしょう。 また、ラベルに、日本酒度、酸度を表示している物も少なくありません。

Q:日本酒用のお米ってどういうお米なのでしょうか?

酒造りには、大粒で軟質な米が良いとされています。山田錦はその代表です。昭和11年、人工交配によって、生まれた品種ですが、現在、その多くは、段々畑でつくられており、出荷量はきわめて少ないのです。これは、麹菌の活動を促す“心白”を発現させるためには、昼夜の寒暖の差が大きい山間部が最適であるため、機械化もしにくいからなのです。この山田錦、飯用には適さないため、ほとんどが契約栽培されています。

Q:「山廃仕込み」とはどういう仕込みなのでしょうか?

お酒の元になる酒母(もと)を作るには、水、蒸した米、麹、酵母に、通常は乳酸を加えますが、自然に乳酸菌の発生を育成する方法を「きもと」と言います。その際、米を櫂棒ですりつぶす重労働(山卸し)を伴います。そこで、この工程を廃止した方法を「山廃」と呼びます。「きもと」「山廃」いずれも、濃厚で飲みごたえのある酒質になります。

Q:冷ややお燗に最適な季節はありますか?

世界でもまれな温めても楽しめるお酒、「日本酒」。といって、お燗しなければいけないというものでもありません。その昔、桃の節句(3月)から重陽(ちょうよう)の節句(9月)まで冷やでのみ、10月から2月までは温めて飲んでいたそうです。

Q:お祝い事に日本酒はつきものですが、どうしてですか?

成人式に初めて飲む日本酒。結婚式の三三九度。大切なマイホームを建てるときには建てる前の儀式に必ず日本酒がまつられ、一同で飲み交わします。このように、人生の慶事に日本酒はなくてはならないものですが、それもそのはず、もともとお酒は御神酒というように、神にささげるための、やがて祭りのような儀式で、人々に飲まれるようになったのです。祭りというハレの場で、日常の労働や束縛から解放されて日本酒を飲むことで、特別の日を祝うとともに、また新たな明日への活力を生み出すようになっていったのです。そもそも、この祭りが酒宴のルーツ。今のように簡単にお酒が飲めなかった時代に人々は年に一、二回のお酒の場を心から楽しんだのです。やがてお酒は、生活の中でとても重要な意味を持つようになっていきました。

Q:「酒」のつく文宇ってどれぐらいあるのでしょうか?

酒、酔、酌、醸造、発酵など、お酒に関係のある漢字には、必ず西(とりへん)が使われています。手元の漢和辞典を見ると、酉の付く文字は61 字もありました。そのほとんどがお酒に関係する語ですから、とても興味が湧いてきます。由来をたどると酉の字はもともと、酒壺を表した象形文字でした。古くは酉そのものがお酒を意味していましたが、のちに液体を表わすサンズイが付いて酒の字ができあがりました。十二支の酉の字に一致する動物が「鳥」である ために、烏へんと呼ばれていますが、飛ぶ鳥の意味はありません。酉の付く字の中で、配、酬、などのように、お酒とは直接関係のなさそうな文字もありますが、じつはこれらもやはりお酒と関連があります。例えば配は、お酒(酉)を配りすすめる人を意味しますし、酬は、主人が客にお酒をすすめることを指したところから、応酬、報酬などのように、こたえる、むくいる、を意味しています。また、医という字の旧漢字に含まれる酉は、薬を意味し、古くはお酒が薬に使われていたことを示しています。

Q:「おさけ」という名前の由来は?

お酒はどうして「サケ」と呼ばれるようになったのでしょう。経緯は、次の4通りが考えられます。

  1. [酒=栄え水]から、サカエ、サケエ、サケとなった。
  2. [栄えのキ](キはお神酒のキ)から。キがカ行の転声でケ(サカエノケ)となり、これからノが取れ(サカエケ)、カエがつまってケとなり(サケケ)、ケケの重複がひとつにまとまり「サケ」となった。
  3. [さける]という意味から。お酒を飲めば、風寒邪気を避けることができる。つまり「避ける」からきた。
  4. [クシ]という古語からきたという説。クシは怪し、奇し、つまり木や石のくぼみに落ちた果物などが自然発酵し、その液体を飲むとなんともいい気分にな る、不思議なことだ、ということから、「クシ」と呼ぶようになった。ちなみに、酒の神様のことを「クシの神」(久志能加美、久斯榊)ともいいます。どれをとっても、なるほど、お酒の功徳をよくいい表しています。さてあなたは、なに説を採りますか。

Q:「さけのさかな」の由来は?

酒のさかな、本来は「酒菜」と書きました。時には「酒媒」という字を当てたこともあるようです。酒のための菜、または酒のなかだちをするものを指しました。ですから、必ずしも食物とは限らないわけで、「肴舞」(さかなまい)などと言葉もあるように、舞や唄も肴でした。つまり酒を一層うまくする もの、酒席に興を添えるもの「酒菜」というわけです。

Q:酒の器「徳利(とくり)」の由来は?

酒を注ぐ時に、トクリ、トクリと音がするところから、“とくり”と呼んだという説が古書にも載っているそうですが、“とくり”という呼称も古い朝鮮語に由来するというのが通説です。朝鮮語で「やや硬質の土器」と意味する「トックウル」から来ているのではないかとされています。室町後期には、とくりという酒の器が既に使われており、「徳裏」「陶」「土工季」などの文字が当てられていましたが、やがて日本人好みの「徳利」が一般化したようです。

Q:最古の杯(さかづき)って何からできていたの?

酒を造ることを知った人類は、酒壺から酒を分ける器、つまり杯を身の回りのものから探して使いました。森近くに住む者は木の実の殻、海辺に近 い者は貝殻、狩猟民族は動物の角といった具合に手近にあるもので液体のはいるものを酒の器として使いました。それぞれに種族や民族の特性が伺えますが、漢 字の「杯」という字は、「不」という音が「分け取る」という意味を持っていて、“木に非ず”ではなく、“木製の酒を分け取るもの”という語義を持っている のだそうです。 樹木に恵まれた我が国では、古くから木製の杯が使われていましたが、もっとも古い記録では、何と「木の葉」が杯として使われました。

Q:「瓶詰めのお酒」はいつからはじまったの?

昔は大樽からの量り売りだった日本酒が初めて瓶入りで販売されたのは明治11年(「日本の酒の歴史」より。)量り売りは、手間がかかるうえ、品質保持上の問題も多かったため、日本橋の問屋が灘のメーカーと契約して売り出しました。しかし、当時の製瓶技術は未熟なため割れやすく、東京への輸送には大分神経を使ったらしいのです。一升瓶の登場は明治42年で桜正宗、月桂冠、白鶴などが売り出しました。瓶形は今のものとは異なり、しかも一本ずつ苞(つと)にくるみ、栓は針金で締めていました。明治44年には、猪口付の小型瓶もあらわれ、駅の売店を中心に好評を博しました。

Q:きき酒をするには訓練が必要でしょうか?

日本酒には、昔から“甘・酸・辛・苦・渋”という五つの味があると言われています。日本酒のきき酒は、青の味蕾(みらい)でこれらの味の調和 具合を識別し、さらに色や香気などを検べることですが、適正な“きき酒”は専門家でないと大変むずかしいのです。味や匂いをきき分ける能力は、もともと個人により著しい差があります。しかし、この能力は日頃の鍛練により養うことができます。味を感じる味覚細胞は、同じ味と度々出会っていると、その味に詳しくなっていくからです。これを学習効果といっていますが、日本酒を鑑定する鑑定官たちは、常にこの訓練を行い、学習効果を高めています。

Q:外人さんは日本酒を飲むのでしょうか?

最近、外人の日本の酒情報館見学者がとみに増えています。ところで、日本酒を初めて飲んだ西洋人は誰だったのでしょう。文献によると、1549年来日した宣教師ザビエルだとのことです。彼は約2年間、日本の文化に接し、日本の味も知りました。教会本部宛の手紙の中で、「麦も野菜もあるが、日本人の主食は米だ。この米から酒をつくるが、これ以外に酒はない。酒は美味だが高価だ。」などと書いています。

Q:「お酒は二十歳になってから」といわれますが、どうしてでしょうか?

それには、いくつかの埋由があります。

  1. 耐性の問題

    早いうちに飲みはじめると、アルコールに対する耐性ができてしまいます。アルコールを分解する酵素には、アルコール脱水素酵素とME0Sという二つの酵素 があり、このうち、ME0Sは日本人にはあまりないものなんです(だから日本人はアルコールが弱いといわれます)。ところがこのME0Sは、お酒を飲んで いると、薬の耐性のように、どんどんと増えてきます。つまり、早くから飲んでいると、お酒に強くなってしまいます。

  2. 成長の問題

    ホルモンの関係など、大体二十歳になると、人間の身体はほぼ成長を終えます。その成長期にお酒を飲むということは、いろいろな意味で問題です。特に、成長 するはずの脳細胞を逆に殺してしまうことになります。また、脳細胞は二十歳を遇ぎると一日、五万から二十万個の数が死んでいきます。そして、この脳細胞が たくさん死んでしまう時というのは、睡眠不足が続いている時とか、泥酔した時なんです。

  3. 人生哲学の問題

    若いうちは、人生哲学もないし、飲み方を知らないし、お酒の怖さもまだわかっていません。それで「イッキ飲み」など、無茶な飲み方をしてしまいがちです。常識のわかる年齢になってから飲むべきでしょう。

  4. 理性の問題

    若いうちは、理性も少なく、お酒によってさらに理性を失ってしまい、犯罪に結びつきやすいという問題もあります。勉強もしなくなるでしょう。 以上のようなことから、「お酒は二十歳になってから」とうるさくいうわけです。

Q:どうして10月1日が日本酒の日なのですか?

中国古代の天文学、暦学から生まれた十二支は、本来、月のしるしで、日本では十二種の動物で表わされています。十二支の10番目の酉は、「トリ」と読まれていますが、もともと、酉の字は壺の形を表わす象形文字で、酒を意味しています。古くは一年の始まりは冬至に置いて、10番目の酉の月はいまの9月末から10月の頃にあたっています。そして、新穀が収獲されて新酒が醸される月であったことを表わしています。すなわち、10月は古くから酒の月ということです。 いまでも10月は新穀が実る月であり、酒造りの始まる月であり、明治年間酒税法創設以来、10月から9月をもって酒造年度とされてきました。(現在は7月から6月)こうした歴史を受けて、酒造家の中では10月1日を「酒造元旦」として祝う風習が残っているところもあります。豊かな自然の恵みと日本人の知恵の結晶が日本酒であるともいえます。10月は全国各地に海の幸、山の幸があふれ、日本酒が本当に旨くなる月で、この月の1 日を、「日本酒の日」と定めました。

Q:空いた酒びんは、リサイクルできますか?

地球環境間題の一環として、廃棄物の滅量化、リサイクル型社会の構築が世界的に重要な課題です。「日本酒造組合中央会」では、より豊かな消費生活への貢献を目指した容器リサイクルに従来から取組み、すでに一升びんでは回収率が85%(平成4年全国壜商連合会調べ)に達し、高い評価を得ています。さらに、回収・再利用のための新規格ぴん「500mlRぴん」を開発し、市場におくりだすとともに、リサイクリングシステムの早期確立をめざしています。愛飲家のみなさまには、ぜひご協力をお願いいたします。

Q:自動販売機でお酒を買えない時間帯は教えて下さい?

自動販売機による酒類の販売ができない時間帯は、23時00分~翌日5時00分までです。これは、国税庁の指導により昭和52年より施行されました。

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